少し前に、ツイッターで「好きなゲームベスト10」とかいった内容のハッシュタグが流行しまして、私も「自分だったらどれを選ぶだろうか」などと考えていたのですが、ハッシュタグを付けて騒ぐことにいくぶん気恥ずかしさを覚えてしまう難しい年頃なので、ここに書こうと思います。基本情報として、小学校低学年時に初代ポケモンの爆発的ブームを通過し、中学生のときにプレイステーションを買う機会が訪れるも、何を血迷ったかドリームキャストを購入したことで完全に周囲から置いてけぼりを喰らった苦い記憶を持つ三十路手前おじさんが、溢れる郷愁にまかせて勢いで作ったリストです。
1.『ロックマン2 Dr.ワイリーの謎』('88/FC/カプコン)
今プレイしてもクリア出来るか怪しいのに、当時5, 6歳そこらで楽しく遊べていたのかは甚だ疑問ではあるのだけど、音楽とグラフィックが幼心にくっきり焼き付いている作品。ファミコンは従兄弟から借りていたのだけど、『妖怪道中記』や『アイスクライマー』、『バイナリィランド』辺りはぼんやりと記憶に残っている。青とピンクのペンギンを迷路の中央部に導くゲームの何が楽しかったのか。
ドンキーコングが転がした樽をマリオが飛び越えていく、かのアーケードゲームを基にしたゲームボーイソフト。プレイヤーが操作するのはマリオなのに、タイトルは『ドンキーコング』なのが妙に新鮮だった。マリオは逆立ち、バク宙、鉄棒を使った大車輪など、かなりアクロバティックに動き回り、ステージのギミックは多彩、ステージ数も膨大で、長く遊んでいた記憶がある。虫をモチーフにした敵キャラが気持ち悪くて苦手だったなあ。
6人から選べる主人公やクラスチェンジシステムなど、何度もプレイしたくなる要素が詰まったアクションRPG。グラフィックも当時の最高水準で、美しいフィールドや巨大なボス、攻撃のアクションに魔法のエフェクトなど、とにかく目で楽しめるといった印象がある。その辺りのインパクトが、『FF6』や『DQ6』といった同時期のRPGよりも思い入れが強い理由かもしれない。
4.『スーパーマリオ ヨッシーアイランド』('95/SFC/任天堂)
SFCのマリオ系列作品で私が持っていたのは『マリオRPG』と『ヨッシーアイランド』だけだった気がする。アクションゲームが苦手だったので、王道の『マリオワールド』や『マリオカート』(これはアクションでもないけど)には行かなかったらしい。そんな私にとっては『ヨッシーアイランド』も決して易しくないゲームだったのだけど、絵本のようなほのぼのとしたグラフィックと、ヨッシーがとにかく可愛いので、あまり苦にならなかった。タイムオーバーになると赤ちゃんマリオが連れ去られてしまうのは、当時はそこまででもなかったけど、今プレイすると精神的にやられそうだなあ、と。『マリオRPG』と迷ったんだけど、こっちは近所のゲーム屋に売ってしまったんだよなあ。ちなみに、後日友人がその中古を偶然購入し、私がマリオに付けたしょうもない名前を知られてしまう、というエピソードがあります。
5.『ポケットモンスター 緑』('96/GB/任天堂)
「言わずと知れた」のやつ。緑派でした。「説明書のイラストとゲーム内のグラフィックが全然違うやん!」みたいなこともありましたけど。通信ケーブルを持っているクラスメートが貴重な存在だったりとか。今見てもパッケージの洗練具合がすごい。95、96年は思い入れのあるゲームが多くて、今回選んではないのだけど『ボンバーマン3』や『星のカービィ2』、『DQ6』は狂おしいほど好きです。この辺のゲームについては『4コママンガ劇場』も持ってました。小学生には分からないようなネタもかなりあったと思うけどなぜか好きだった。
6.『moon』('97/PS/アスキー)
この中で唯一リアルタイムでプレイしていない(厳密に言えば『ロックマン2』もリアルタイムではない)作品。既存のRPGに対するアンチテーゼが貫かれた斬新なストーリーと強烈なキャラクター、サイケデリックな世界観に魅了された。キノコを食べてハイになってる爺さんとか普通に登場するし。イベント発動の条件に複雑なものが多く、終盤は攻略サイトを利用せざるを得なかった。
7.『実況パワフルプロ野球5』('98/N64/コナミ)
おなじみサクセスモードの原点と言ってもいいタイトル。自分の所属する少年野球チームをサクセスで再現しようとするも、3人ほど作ったところで飽きるの法則ある。64から入ると、PS版をプレイしたときにアナログスティックの操作感に慣れなくて苦戦するの法則ある。順調に育ててきたキャラクターが交通事故に遭ったときの絶望感たるや。
8.『ニンテンドウオールスター! 大乱闘スマッシュブラザーズ』('99/N64/任天堂)
カービィは強キャラ。格闘ゲームが苦手な私でも簡単操作で楽しめる懐の広さは説明するまでもないでしょう。相手が画面外に吹っ飛んでいく爽快感と言ったらない。大学時代、ドンキーコングを使いこなす猛者と出会ったときには驚いたなあ。私の中では、相手を担いだまま落下してもろとも心中する、カミカゼ要員としてしか見なしていなかったので。ポーズ中はカメラを回転させてキャラクターを360度眺めることができるのも、今思うと芸が細かい。
大勢の敵をなぎ倒す爽快感がクセになる一騎当千アクションの先駆け。弟と取り合いになるほど夢中だった記憶が。張遼や馬超といった、得物の長いキャラクターが好きだったな。これを契機に吉川英治の『三国志』を読み始めたりもしたのだけど、長くは続かなかったようだ。
10.『モンスターハンター ポータブル 2nd G』(08'/PSP/カプコン)
わりと最近のゲームでこれだけは外せないかな、ということで。大学時代にハマってしまい、毎日のようにバイトの後輩宅に集まっては徹夜でモンスター退治。仲間と協力して強大な敵を倒したときに得られる圧倒的なカタルシスに夢中になった。G級クエストだったか、タイムアップ1秒前で捕獲に成功したことがあって、それはそれは鳥肌でした。総プレイ時間のことはちょっと考えたくないです。
なるべくジャンルがばらけるようにだけ意識して選んでみました。新しめのものだと『ペルソナ4』、『ミンサガ』、『タクティクスオウガ(PSP)』なども候補に入れていましたが、RPGばかりになってしまいそうだったので。基本的には小中学生のころの記憶を掘り起こす作業で楽しかったです。