マイクロキャッスル

Try to Describe It All

多すぎるほどの声

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 ふらふらとネットサーフィンしていて突き当たった、とある大学一年生のブログをなんとなく眺めていたら、大学入りたての頃の記憶が蘇ってきた。地方から出て来たため知り合いがいるわけもなく、最初の二週間くらいは一人で講義を受けていた私。サークルに入れば否応なしに友達ができるだろうと考え、部員募集のチラシを片手に夕方の部室棟へ向かったこともあったが、怖気付いてその場を素通りしてしまうなど、生来の人見知り能力を存分に発揮していた。これはマジでやばいと危機感を募らせつつあったある日、講義終わりに配布されるプリントの枚数が足りず、教授の部屋まで一緒にもらいに行った私と他の数人とで意気投合し、行動を共にするようになったので事なきを得たが、あの時の安堵感と言ったらなかった。プリントを少なめに刷っていた教授に感謝したい。卒業後は全く連絡を取っていないのだけど、もし会うことがあれば、講義のノートを写させてもらってばかりいたこと、謝りたい。

 アンディ・ストットと言えば、そのモノクロの美しいアートワークも毎回楽しみです。タイトルどおり、従来よりも声に焦点を当てた作品となっているようだし、タイトルトラックでの迫りくる声たちは圧巻なのだけど、どこまでが人の声でどこからが声を模したシンセサイザーなのか、境界がぼやけてくるのが面白い。夜のコンクリートのようなひんやりとした空気、殺伐としたインダストリアルなサウンドは、涼しくなりたいこれからの季節に最適なのでは。そういえば大学時代のバイトの後輩が、夏になると必ずホラービデオ鑑賞会を開いていたのだけど、本当に意味がわからなかった。なぜそんなことをするのか。

Too Many Voices

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