マイクロキャッスル

Try to Describe It All

スーパーヒーロー着地

 『デッドプール』観てきました。前評判が高かっただけに期待しすぎた感はありますが、概ね満足でした(ちなみに吹き替え版)。彼氏に「ヒーローもの」と聞かされて連れてこられた女の子への配慮があって安心しました(大嘘)。

拒絶の10代

 バージニア出身の黒縁メガネ男子、ウィル・トレドによるローファイ・プロジェクトであるところのカー・シート・ヘッドレストの新作がとても良いです。2010年ごろから自主リリースを重ねていましたが、昨年、これまでの曲をまとめたコンピレーションをマタドールからリリースすると一気に注目が集まり、年間のベストリストでもよく見かけました。今作は実質、メジャーファーストアルバムという位置付けになるのかしら。

 騒々しいギターとコーラスでのブレイク(これが嫌味なく決まっている)が瑞々しい衝撃をもたらす"Fill in the Blank"と、長めのアイドリングを経て疾走するポストパンク"Vincent"、冒頭の2曲がハイライトと言っていいでしょう。「ローファイ」という形容が付くと、一枚の中であまり変化がないバンドが多いような偏見があるのだけど、CSHはそれには全く当てはまらず、緩急とか抑揚とか、構成についてよく練られていて(それゆえ一曲一曲は長めだが)、ポジティブな気持ちで最後まで聴くことができる。ポジティブという言葉は不倫と表裏一体であるかのような昨今、唯一の信頼できるポジティブです。

Teens of Denial

Teens of Denial