マイクロキャッスル

Try to Describe It All

苗場とペンギン

 フジロック・フェスティバルのラインナップ第一弾が発表されましたね。カマシ・ワシントンとロバート・グラスパー、ジ・インターネットにコートニー・バーネット、ディスクロージャー、バトルス、それにシガー・ロスと、なかなかにアツいです。そんな激アツ案件について、今まではほとんど指をくわえて見ているだけでしたが、今年はなんだか行けそうな気がするので、幕張のレイディオヘッドを蹴って苗場に降り立つというチョイス(二つとも、という選択肢は金銭的事情により初めから存在しない)も、あると思います。

 私にとって最初で唯一のフジロックは2010年開催の最終日で、まだ学生だったこともあり、来たからにはとにかく元を取ってやろうと鼻息荒めで各ステージを回っていたような気がします。終電に間に合うようにアトムス・フォー・ピース終わりで帰った友人に対し、土砂降りのなか深夜4時くらいまで一人で無駄に粘り、通勤通学客に混じり泥だらけの格好で電車に揺られて帰ったのも今ではいい思い出です。まあ、長渕剛のオールナイトライブに比べればそんな体験も屁みたいなものかもしれませんけど。何にせよ夏が楽しみです。 

Man Made Object

Man Made Object

 

 今年はジャズをじっくり聴きたいと思っているので、フジロックに参加した暁にはカマシ氏かロバート氏のライブの少なくともどちらかは体験したいですね。マンチェスターのジャズトリオ、ゴーゴー・ペンギンの3作目は、黒人音楽にあるようなグルーヴとは真逆の、イギリスらしい緻密で内省的なジャズで、例えばレディオヘッドがやろうとしている/いたことと構造的には同じところにいるんじゃないかという気がします。クラシックの影響を受けているらしいピアノのアンビエントな響きや、ドラムンベースを思わせる手数の多いドラムが特徴的で、ロックやエレクトロニカの耳でも楽しく聴けると思います。