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マイクロキャッスル

Try to Describe It All

潔癖のジョリー・ロジャー

 最近まであまり深く考えたことがなかったのだけど、手に関してかなり潔癖であるらしい。厳密に言うと手のひら、特に指先がベタついたりすると非常に気になる。食事中に食べ物の油や汁が跳ねて手に付くのが嫌で、そのたびに席を立ってシンクで手を洗うので、弟に「何回洗うんだよ」と呆れ顔で突っ込まれる始末。手羽先とかローストチキンとか、手づかみ系は「美味しそう」より先に「手が汚れそう/食べるのめんどくさそう」が頭に浮かんでしまう。カニやエビもそう。ポテトチップスは出来れば箸で食べたい。いつも思うんだけど、居酒屋行ったらおしぼり一個じゃ絶対に足りない。出される料理の脂っこさを自覚していないのだろうか。二時間いるとしたら三つは欲しい。日焼け止めを塗るのも面倒。あれはどうしたって手のひらで塗り広げなきゃならないんだけど、塗ったあとの手がベタついて、石鹸でも落ちにくいのでとても不快だ。みんなどうしてるんだろう。ヘアワックスも同じような理由でだんだん付けなくなってしまった。
 大学の頃の知り合いに一人だけ「電車のつり革を掴めない」女の子がいたけど、それは全然大丈夫。エレベーターのスイッチも押せるし、ドアノブも触れるし、公衆トイレの便座にも座れる。むしろ菌的な汚れには無頓着な方だと思う。潔癖性で検索すると、そういったものを受け付けない事例は山ほど出てくるのだけど、実際に物理的にベタベタ・ヌルヌルするのが気になる、というのはいわゆる潔癖性とは微妙にズレている気がしてすっきりしない。
 で、よくよく考えてみると、ベタベタした手そのものというより、それで触ることによって自分の衣服や持ち物が汚れることが嫌だ、という思いが根底にあることが分かってきた。自分の所有物を汚したくない/汚されたくない、ということらしい。「物に対する執着」が人一倍強いのかもしれない。その例えとして的確かどうか分からないけれど、子どもの頃、新品の自転車で友人たちと出かけたときのこと。何かの拍子に友人の自転車が倒れ、隣に停めておいた私の自転車に直撃した。後輪の泥除けがべっこり凹んだのを見た私は半べそをかき、何も言わずに一人で家に帰り、布団を被って泣いた。気の毒に思った友人が「ごめんよー」と家の前まで来てくれたにもかかわらず、私は頑として取り合わなかった。なんだこいつ。子どもということを差し引いても異常だろ。もう手がどうとか関係なくなってきたのでこの辺で。

 ディアンジェロ、14年ぶりの新作を突如リリース。今まさに聴いているところだけど、すさまじいな。自分でも驚くほど新鮮な気持ちになる。

Black Messiah

Black Messiah

 

  この先行トラックだけで、アルバムを買う理由には十分でしょう。

  パンダ・ベアの新作もリリース間近、新しく公開された「Boys Latin」がやはりかっこいい。「Mr Noah」もそうだったけど、イントロはわりとマッシブというか「パンダっぽくないな」と思いきや、リバーブの掛かった歌声が聴こえてくると間違いなくパンダで、いつの間にか酩酊させられているので、パンダすごい。

Panda Bear Meets The Grim Reaper

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