絶対に名前を呼んではいけないあの人24時

　風邪をひいている私、そのうち治るだろうと市販の薬で済ませていたのだけれど、ここ数日はせきがひどくて夜眠れなかったので、さすがに専門家の指示を仰いだ方がいいだろうと思い、会社を休んで近所の診療所に行った。母親曰く「月曜日はジジババが大挙して押し寄せる」らしく、待合室のソファに座って一時間、ようやく自分の名前が呼ばれる。
　大勢の前で名前を呼ばれるのって、この歳になっても緊張するな。なんでだろうな。自意識過剰野郎だからかな。大学の頃、再々履修した授業で「三年生の◯◯君（フルネーム）」と大教室いっぱいの一年生の前で問題を当てられたことがトラウマになってるからかな。私の名前はかなり平凡な、キラキラネーム（笑）の対極にあるような名前で、どうやらフルネームで読みたくなるらしく、苗字だけで済むものを、わざわざ名前まで言い切って悦に浸る教授が多かった。他人の名前で浸るな。親不孝なことに、小さい頃から自分の名前をあまり気に入っていなかったので、大声で名前を呼ばれる状況に対して居心地の悪さを感じていたのだけれど、昨今のキラキラネーム論争の高まりなんかもあって、結局のところ平凡が一番だな、と。チキンコンソメやサワークリームもいいけど一周回ってやっぱりうすしおだよな、的スタンダードの良さを再認識している。
　もしかしたら肺炎でも見つかるんじゃないかと思っていた診察は3分で終わって、結局ただの平凡な風邪だった。

　ブラック・リップスの新作、過小評価されている。多少インパクトに欠けるしジャケットもダサいけど、いつも通り曲は粒ぞろいで、出来は決して悪くないと思う。 

Underneath the Rainbow [Analog]

 　KEXPでのライブ。4人全員がボーカル出来るっていうのがすごくいいんだよな。